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分子標的薬。

福助の鼻腔内腫瘍、放射線があまり有効ではなかったので、次の治療段階に進むことにします。分子標的薬をつかいます。
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分子標的薬パラディア錠。取り扱い注意です。ゴム手袋まで一緒に処方されています。直接触るな!ということです。犬用抗がん剤として最近発売されたものですが、福助が以前、肥満細胞腫という病気に罹った時に使おうとしました。その頃、日本では未承認でしたが、アメリカあるいはインドから輸入しようと!そう、本来は肥満細胞腫用の薬です。効能は『ガンの細胞が増えるのを抑制する』『ガンに栄養を運ぶ血管を作らないようにする』です。この「血管をつくらようにする」という作用があるため、薬はゴム手袋をして扱います。
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抗がん剤の一種でしょうが(※先生は「抗がん剤じゃない」といいます。ボクが「抗がん剤はやりません」と言っているから?)、従来の『ガン細胞だけでなく正常な細胞も攻撃する』のではなく、『ガン細胞の増殖を行う特定の分子だけを狙い撃ちするので、正常な細胞へのダメージが少ない』ということらしいです。ここにきて、5年前に未承認でも使おうと思っていた薬を、承認された形でつかうことになろうとは……。福助、長生きするもんだぜ!もうちょいがんばれば、もっといい薬ができるゾ!
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手術あとが塞がらず、鼻と口が繋がっているのは生理食塩水で洗ってすごします。なるべく食べ物が入らないようにしなければ。
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鼻からプシュっと入れると、すぐ口から出てきます。腫瘍で気管側がつまっているので、誤嚥の心配はないそうです。右だけね。
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目も結膜炎気味で目薬はじめました。福助の鼻腔内腫瘍はかなりめずらしいものだったようなので、同じ病気の方々の参考になりにくいですが、いろんな治療をやってみてますから、「なるほど、そんなのもあるのね」と参考にしてみてください。
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先生には『このレアなケース、是非治して論文に』とお願いしています。先生は『もう、勉強会では福ちゃん症例論議されてるよ』とおっしゃってました。さすがヤル男だぜ。

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by fu_ku_su_ke | 2014-10-26 10:45 | 鼻腔内腫瘍